多肉植物クラッスラ属の「ブロウメアナ」は、生育スピードがわりと早くてどんどん増えて広がるので、グランドカバーとして育てている人もいます。
一見セダム属にも思えますが、クラッスラ属です。
クラッスラ属ですが、セダム属のような強さを持った多肉植物なので育てやすいです。
産毛が生えたやさしい緑色の小さな葉っぱの間に、濃いピンク色の茎がチラチラと見えてとってもかわいい多肉植物です。
小さくて白い花を毎年咲かせてくれるので、かわいい花も楽しめます。
「ブロウメアナ」は「ペキュリアリス」という名前でも売られています。
が、このふたつ、学名が違うので、違う種類ではないかともいわれています。
「ブロウメアナ」は、“エキスパンサ・フラギリス(Crassula expansa subsp. Fragilis)”。
「ペキュリアリス」は、“エキスパンサ・ペキュリアリス(Crassula expansa ssp. peculiaris)”。
[↻ 2023.07.27 記事更新]
クラッスラ属「ブロウメアナ」の基本情報 ~生育旺盛で初心者向き~
ベンケイソウ科クラッスラ属 ブロウメアナ(Crassula expansa subsp. Fragilis / C. browniana)
自生地:南アフリカ
タイプ:春秋型
生育期は、春と秋。
夏は半休眠期で、冬が休眠期となります。
1年通して外管理で構いませんが、真夏と冬の管理には気をつけます。
暑さには強いですが、真夏の強烈な直射日光が長時間当たり続けるところや高温多湿な梅雨時期は、密集しているところが蒸れてしまうので、風通しのいいところに置くといいでしょう。
冬は3度を下回る日が続くようなら、ビニールやダンボールなどで囲いを作ってあげるか、屋内に入れてあげましょう。
霜や雪がかかったままになってしまったり、強い冷気にさらされたりすると弱ってしまうことがあります。
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多肉植物の置き場所~ポイントは日当たり・風通し・温度~ - 多肉植物いやされ生活
ブロウメアナの育て方~植え替え・用土・水やり肥料・増やし方・病害虫~
ブロウメアナの植え替え時期と方法は?
植え替えは2~3年に1回。
適期は生育期の春と秋。
植え替えする数日前から水やりはストップして、土が乾燥した状態にしておきます。
同じ鉢もしくはひと回り大きい鉢に植え替えます。
まわりの古い土をおとし、軽くほぐします。
古い根っこは取り除き、伸びすぎている根っこは清潔なハサミでカットします。
カットした場合は、切り口が乾くまで乾燥させましょう。
(1)鉢底石を入れる(鉢底穴が大きい鉢のときは鉢底ネットを置いてから)
(2)用土を鉢の3分の1くらいまで入れる
(3)株が鉢の真ん中にくるように、根っこが広がるように、植えつけていく
(4)根っこの間にしっかり土が入るように入れていく
※ピンセットや割り箸などで土をやさしく突きながらすると上手くいきます
(5)鉢を地面にトントン当てて土をなじませる
植え替え後は明るい日陰に置き、植え替え後すぐに水やりしてもかまいません。
茶色い水が鉢底から流れ出なくなるくらいまで水やりします。
植え替え後2~3日くらい経ってから、今までの置き場所に戻し、今までの管理方法を続けましょう。
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ブロウメアナに合うのはどんな用土?
乾燥好きなので、水通り・水はけのいい土を使います。
市販の『サボテン・多肉植物の土』をメインに、赤玉土(小粒)や鹿沼土(微粒~小粒)を配合したものや、砂や軽石を混ぜてもいいでしょう。
多肉植物専用用土だけでもかまいません。
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ブロウメアナの水やりと肥料はどうすればいいの?
「ブロウメアナ」はわりと水が好きですが、長く土が濡れたままの状態になることは避けましょう。
生育期の春と秋は、土の表面が乾いて2~3日経ってから鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりあげます。
肥料は、お持ちの液体肥料のパッケージに記載されている希釈率よりも薄めたものを、2週間に1回程度与えます。
梅雨時期と夏の水やりは控えめに、鉢の中の土が完全に乾いてからあげましょう。
乾かないうちにあげてしまうと多湿の原因になります。
水をあげるときは、鉢底から流れ出るくらいたっぷりすることで、土の中にたまった老廃物や雑菌を洗い流し、土の中の風通しがよくなります。
夏の水やりは、気温が落ち着いてくる夕方以降にあげます。
肥料は与えなくてもかまいません。
冬は休眠期になるので、水やりは控えめに月2~3回程度、水の量も控えめにあげます。
冬の水やりは、晴れた日の午前中から日中の暖かいときにかけてあげましょう。
肥料は一切与えなくてかまいません。
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ブロウメアナを増やすにはどうすればいい?
「株分け」「挿し木・挿し芽」「葉挿し」で増やすことができます。
適期は春と、夏の終わりから秋にかけて。
「株分け」は、植え替えのときに、ざっくり根っこから分けてします。
分けた株を、別々の鉢に植えつけるだけです。
根っこがついているので、初心者でもほとんど失敗することなく増やすことができます。
新しい土に植えつけ、すぐに水やりしてもかまいません。
または、茎や脇芽のあちこちから根っこが出ていることがありますので、切り分けて使います。
その場合は、根っこがついているところに軽く土をかけてあげるといいのですが、土の上に置いておくだけでも根付いてくれます。
土の上に挿し芽を置き、霧吹きなどで水やりして土を湿らせましょう。
「ブロウメアナ」はどんどん伸び広がっていくので、「挿し木・挿し芽」をする場合は、伸びている茎や脇芽を切り取り、風通しのよい明るい日陰で切り口を乾燥させてから新しい土に植えつけます。
このとき、土に挿すところに葉っぱがついているようなら、丁寧にもぎ取って葉挿しにしましょう。
1週間くらい経ってから水やりをし、日当たりと風通しのよい場所に置いてあげましょう。
「葉挿し」の場合は、新しい土の上に葉っぱを置いておくだけです。
葉っぱが小さいので「葉挿し」向きではありませんが、できます。
ただし、葉っぱの付け根部分がないと根っこや新芽は出てきません。
根っこがでてきたら、霧吹きや水差しで少しだけ水やりをします。
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ブロウメアナがかかりやすい病気や害虫は?
水のあげすぎなどで起こる根腐れや、真夏や梅雨時の高温多湿の時期には密集したことによる蒸れに気をつけます。
害虫はつきにくいですが、コナカイガラムシやアブラムシがつくことがあるみたいです。
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さいごに
クラッスラ属「ブロウメアナ」は、わりとほったらかしでも生長してくれます。
どんどん増えてくれるので、初心者でも育てやすいです。
産毛が生えた葉っぱもかわいいですし、毎年咲いてくれる小さな花もかわいい。
わさわさもさもさ系が好きな人にはおすすめの多肉植物です。