多肉植物の基本的な育て方 ~合う土、合う鉢、便利用具~
植物を育てるときには、その植物に合った土を使うことで、元気にすくすく育ってくれます。
市販で、いろいろな種類の植物に合わせた専用培養土が売られています。
専用培養土はその植物に合わせて配合されていますので、そのまま使えるようになっています。
多肉植物の場合、専用培養土に他のものを混ぜて、より個々の株に合わせることもできます。
専用培養土を使わなくても、一から自分でいろいろと配合してみるのも楽しいですよ。
多肉植物に合う土はどんな土?
基本的には「水通り・水はけ」と「通気性」がよい土を選びます。
市販の『サボテン・多肉植物の土』を使うとお手軽でいいですが、私は少し改良して使っています。
“サボテン”と入っている培養土は、サボテン寄りの配合であることが多いようで、水はけがよすぎる用土となっています。
なので、専用培養土に他のものを混ぜて使ってもいいでしょう。
もちろんそのまま使ってもかまいません。
生育をやや抑えて管理しやすいのは、水はけがいい基本的な配合です。
生育をやや早めて株をぐんぐん大きくしたいときは、やや保水性のある配合にします。
配合は使う人によっていろいろで、基本的には「水通り・水はけ」「通気性」のある配合なら、どれが間違っているというのはないように思います。
配合の例としては、
『市販の専用培養土6:赤玉土(小粒)2:鹿沼土(細粒~小粒)2』や、
『市販の専用培養土5:赤玉土(小粒)2:鹿沼土(細粒~小粒)2:市販の花野菜培養土1』の配合でしょうか。
これに、砂や軽石、ピートモス、バーミキュライトなんかを混ぜてもいいでしょう。
市販の専用培養土を使わない場合は、赤玉土(小粒)と鹿沼土(細粒~小粒)をメインに、砂や軽石、ピートモス、バーミキュライトを混ぜて使います。
赤玉土を使うのは、通気性と保水性を兼ね合わせるのと、少し重みがあるため、根を安定させるため株も安定します。
鹿沼土を入れておくと、水やりの目安にもなるため便利です。
なぜなら、水に濡れると黄色っぽくなり、乾くと白っぽくなるため、パッと見て分かりやすい。
鹿沼土の中粒、大粒は底石として使うこともおすすめです。鉢底まで乾いているかの確認がひと目で分かります。
私は適当に配合していますが、だいたいの割合は『サボテン・多肉植物の土6:赤玉土(小粒)2:鹿沼土(細粒)2』です。
手持ちがあれば、これに全体の1割程度の砂を混ぜています。
多肉植物に合う鉢はどんな鉢?
管理のしやすさからいうと、プラスチック鉢です。
・軽いので移動が楽
・鉢底穴がたくさん開いているものが多く水はけがいい
・土の適度な保水
・土の温度を保ちやすい
・倒れたり落ちたりしても割れにくい
というメリットがあります。
デメリットは、
・デザインによっては安っぽく見えてしまう
・軽いので、株が大きくなったとき、小さい株だと安定が悪くなり倒れる可能性がある
でしょうか。
陶器の鉢は重いですが、デザイン性が高く、安定性も抜群、土の適度な保水、土の温度も保ちます。
鉢底穴が大きめのものを選ぶといいでしょう。
素焼き鉢やテラコッタ鉢は側面からも乾燥していくため、生育期の水やりに気をつけておきましょう。
私は、素焼き鉢が好きで使っていますが、プラスチック鉢や陶器鉢に比べると、乾きが早いです。
水やりを手間だと感じる人は、プラスチック鉢か陶器鉢にしたほうがいいでしょう。
鉢底穴が開いているものをおすすめしますが、アンティークカップやブリキカップなどインテリアとして鉢底に穴の開いていない好きな入れ物に植えつけたいときは、水がたまったままにならないように気をつけましょう。
水やりのあとは、入れ物を傾けて余分な水分は捨てるようにします。
あわせてゼオライトを鉢底石として入れ物の4分の1くらいまで入れます。
ゼオライトは多孔質の鉱物で、水質浄化や湿度をコントロールしてくれます。
根腐れ防止剤としても効果がありますので入れておくといいでしょう。
受け皿を使っている場合は、受け皿に水がたまったままにならないようにします。
あると便利な用具はどんな用具?
ピンセット
絶対あったほうがいいです。
100円ショップで手に入るものでも何でもかまいません。
枯れた下葉を取ったり、株をつかんだり、葉っぱと葉っぱの間に入り込んだ土やゴミを取ったりなどなど、私にとってピンセットはなくてはならないもの。とにかく便利。
細い小型の土入れ・スコップ
植え替えや植えつけのときの土入れに便利。スプーンとかでもいいです。
私のおすすめはコレ↓
100円ショップで購入した「カニスプーン」。
蟹を食べるときにあると便利なスプーンです。
小さい鉢にも土を入れやすいですし、スプーンの反対側で土を突いて根っこの隙間に入れることもできます。
普通の大きさの土入れ・スコップもあるといいでしょう。
土を混ぜたりするときは、ふつうの大きさのほうが使いやすい。
ハサミ
歯先が細めの園芸バサミ、剪定バサミがいいでしょう。
よく切れる清潔なハサミを使います。
使い終わったあとの手入れが大切ですよ。使い終わったときに汚れを流水で洗い流してしっかり乾燥させておきます。乾燥が不十分だとサビてしまうので注意です。
汚れたままにしておくと、雑菌が繁殖したり、汚れがこびりついて取れにくくなったりと困ったことになります。
使用後そのままにしてしまって、次使おうとしたときに汚れたままだったぁ・・となってしまったときは、専用の消毒液を使うか、薬局などで手に入る「消毒用エタノール」をキッチンペーパーやティッシュペーパーに付けて拭き取るか霧吹きに入れてスプレーして拭き取るかしましょう。そういったものが無いときは、ブラシなどを使って流水でしっかり洗います。
簡単な方法として、ライターやコンロの火であぶる・・というのもありますが、ハサミの刃が傷んでしまう可能性も。
それに、火であぶると殺菌はできても、根本的に汚れを落とすことはできません。
台所用おたま
何かと便利です。
私の場合、用土は大袋で購入することが多いため、おたまを使うと取り出しやすいので気に入っています。
水差し
あったほうが絶対いいです。
100円ショップで手に入るもので十分です。
水やりのとき、なるべく株に水をかけたくないので、水差しを使うと土にだけあげることができます。
たまには葉水してあげると元気になる種類もありますが、基本的には土に水をあげるかんじでいいです。
霧吹き
葉水のときや、挿し芽や葉挿しをしたあとの水やりにあるといいでしょう。
割り箸・竹串
土の中の水分量を知るために使えますし、植え替え・植えつけのときの挿し穴開けとしても使えます。
筆・ハケ・やわらかめ歯ブラシ
何かと使うことがあります。
葉っぱについたホコリやゴミをはらったり、虫を落としたり、あると便利です。
焼き網
アウトドアとかバーベキューで使うような網です。
100円ショップのアウトドアコーナーで売られているような網。
平らな網と少しドーム型になっているもの両方使っています。
剪定した挿し穂を乾かすのにちょうどいいので気に入っています。
画像のように棚とかの上に置いて使っています。
この棚も100円ショップ。
挿し穂で似たような種類を並べて乾かすときは、種類名を書いたものを葉っぱに挟んでおくと分からなくなることがありません。
その他
「キッチンペーパー/ティッシュペーパー」
すぐ取れるところに置いておくと便利。
ピンセットやハサミを拭いたり、害虫を取ったりなど・・何かと使えます。
キッチンペーパーはしっかりしていて破れにくいので、ピンセットやハサミなど拭くときにいいです。
ティッシュペーパーは柔らかいので、葉っぱの汚れを取るときにもいいです。
私の場合、1枚の大きさでは大きすぎるので、あらかじめ小さく切ったものを用意しています。
「ポンチ&ハンマーや電動ドリル」
鉢底穴のない入れ物に穴を開けたいときに使います。
まとめ
鉢の種類もいろいろあって、揃えるのも可愛いし、植物の形に合せてバラバラにしても可愛い。
鉢でなくても、缶やコップ、ハンギング、コルクなどなど・・多肉植物をインテリアの一部としておしゃれに飾る人も多いですよね。
私は『おしゃれなことしたいなぁ』と思いながら、ただ育てることだけで満足してしまっています・・