多肉植物いやされ生活

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かわいくて丈夫な多肉植物『だるま秋麗(しゅうれい)』の基本情報や育て方

グラプトペタルム属「だるま秋麗」は、「秋麗(しゅうれい)」の“だるま版”といわれています。

「秋麗」の葉っぱをぷくぷくと丸っこくしたような見た目のものが「だるま秋麗」です。

「秋麗」と違って、葉先も丸っこくてかわいい。

丈夫で育てやすく、増やしやすいので初心者にもおすすめの多肉植物です。

 

「秋麗」やら「だるま秋麗」やら「姫秋麗」やら「だるま姫秋麗」やら・・なにかと情報がややこしい・・

どう“ややこしい”のか、のちほど紹介します。

 

[↻ 2023.08.01 記事更新]

 

グラプトペタルム属「だるま秋麗」の基本情報 ~丈夫で増やしやすい~

ベンケイソウ科グラプトペタルム属 だるま秋麗(Graptopetalum ‘Daruma Shuurei’)

自生地:交配種(韓国で作出)

タイプ:春秋型

 

生育期は、春と秋。

夏は半休眠期で、冬は休眠期となります。

 

1年通して外管理でかまいませんが、真夏と真冬の管理には気をつけます。

 

暑さにも比較的強いですが、真夏の強い直射日光が1日中当たり続けるところは避け、移動させるか遮光シートなどで調節してあげます。

梅雨の長雨時期は長期間雨ざらしにならないように気をつけます。

鉢の中の土が長い期間湿った状態がつづくようだと、高温多湿で弱ってしまうこともあります。

 

冬の寒さにも比較的強いですが、霜や雪がかかったままになり凍結してしまうと、枯れてしまうこともあります。

心配なときは、ビニールやダンボールなどで囲いを作ってあげるか、屋内に入れてあげましょう。

 

多肉植物の置き場所について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の置き場所~ポイントは日当たり・風通し・温度~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

 

だるま秋麗の育て方~植え替え・用土・水やり肥料・増やし方・病害虫~

だるま秋麗の植え替え時期と方法は?

植え替えは2~3年に1回。

適期は生育期の春と秋。

 

植え替えする数日前から水やりはストップして、土が乾燥した状態にしておきます。

同じ鉢もしくはひと回り大きい鉢に植え替えます。

 

古い土を3分の2くらい落として、古い根っこは取り除き、伸びすぎている根っこは清潔なハサミでカットします。

カットした場合は、切り口が乾くまで乾燥させましょう。

 

(1)鉢底石を入れる(鉢底穴が大きい鉢のときは鉢底ネットを置いてから)

(2)用土を鉢の3分の1くらいまで入れる

(3)株が鉢の真ん中にくるように、根っこが広がるように、植えつけていく

(4)根っこの間にしっかり土が入るように入れていく

   ※ピンセットや割り箸などで土をやさしく突きながらすると上手くいきます

(5)鉢を地面にトントン当てて土をなじませる

 

植え替え後は明るい日陰に置き、2~3日経ってから茶色い水が鉢底から流れ出なくなるくらいまで水やりします。

最初の水やりが終わって1週間くらい経ってから、今までの置き場所に戻し、今までの管理方法を続けましょう。

 

多肉植物の植え替えについて詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の植え替え ~適した時期と方法~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

だるま秋麗に合うのはどんな用土?

乾燥好きなので、水通り・水はけのいい土を使います。

市販の『サボテン・多肉植物の土』をメインに、赤玉土(小粒)や鹿沼土(細粒~小粒)を配合したものや、砂や軽石を混ぜてもいいでしょう。

多肉植物専用用土だけでもかまいません。

 

多肉植物の土について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の基本的な育て方~合う土、合う鉢、便利用具~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

だるま秋麗の水やりと肥料はどうすればいいの?

生育期の春と秋は、土の表面が乾いて2~3日経ってから鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりあげます。

肥料は、お持ちの液体肥料のパッケージに記載されている希釈率よりも薄めたものを、2週間に1回程度与えます。

 

半休眠期の夏と梅雨時期の水やりは控えめに、土の表面が乾いて1週間くらい経ってから、鉢の中の土が完全に乾いてからあげましょう。

乾かないうちにあげてしまうと多湿の原因になります。

水をあげるときは、鉢底から流れ出るくらいたっぷりすることで、土の中にたまった老廃物や雑菌を洗い流し、土の中の風通しがよくなります。

夏の水やりは、気温が落ち着いてくる夕方以降にあげます。

肥料は与えなくてもかまいません。

 

冬は休眠期になるので、水やりは控えめに月1~2回程度、水の量も控えめにあげます。

冬の水やりは、晴れた日の午前中から日中の暖かいときにかけてあげましょう。

肥料は一切与えなくてかまいません。

 

多肉植物の水やりと肥料について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の水やりと肥料の与え方 - 多肉植物いやされ生活

 

 

だるま秋麗を増やすにはどうすればいい?

「挿し木・挿し芽」「葉挿し」で増やすことができます。

適期は生育期の春と秋。

 

日照不足でなくても茎が伸びやすく、群生して増えていきますので、「挿し木・挿し芽」をする場合は、伸びている茎や脇芽を切り取り、風通しのよい明るい日陰で切り口を乾燥させてから新しい土に植えつけます。

このとき、土に挿す1~2センチくらいのところに葉っぱがついているようなら、丁寧にもぎ取って葉挿しにしましょう。

2週間くらいで根っこがでてくるので、水やりをして日当たりと風通しのよい場所に置いてあげましょう。

元株のほうは切ったあと1週間くらい風通しのよい明るい日陰に置いてあげ、水やりは通常通りします。

 

「葉挿し」の場合は、新しい土の上に葉っぱを置いておくだけです。

適期以外でも、のいてしまった葉っぱがあれば土の上に置いておきましょう。

成功率はとても高いです。

ただし、葉っぱの付け根部分がないと根っこや新芽は出てきません。

根っこがでてきたら、根っこに土をかけ、霧吹きや水差しで根っこ部分に水やりをします。

親葉がなくなれば、日当たりと風通しのよい場所に置き、1つの新しい株として管理していきます。

 

多肉植物の増やし方について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の増やし方~株分け・挿し木芽・葉挿し・胴切り~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

だるま秋麗がかかりやすい病気や害虫は?

水のあげすぎなどで起こる根腐れに気をつけましょう。

害虫は、コナカイガラムシやワタムシ、ハダニがつくことがあるみたいです。

 

多肉植物の病害虫について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物にやってくる害虫と、かかりやすい病気!駆除と対処の方法 - 多肉植物いやされ生活

 

 

 

多肉あるある!グラプト○○属?

“多肉あるある”のややこしい話をちょっと・・

ややこしいといいますか、様々な情報が混ざっていて、どれが真実か辿りつけないといいますか・・

 

まずは、この記事の主役「だるま秋麗」。

「エレン」の別名ともいわれています。

この「エレン」、どうやらグラプトベリア属に属しています。

・・では、「だるま秋麗」もグラプトベリア属?

グラプトベリア属は、グラプトペタルム属とエケベリア属の属間交配種のことです。

確かに、エケベリアといわれればエケベリア属に属していてもおかしくない見た目ではあります。

ですが、「だるま秋麗」は、「グラプトペタルム属 アメジスチヌム」と「グラプトセダム属 ベ(ヴェ)ラヒギンズ(Graptosedum ‘Vera Higgins’)」の交配種との情報も。

そうなると、エケベリアは関係なく、むしろグラプトセダム属に属していてもおかしくありません。

「エレン」はグラプトセダム属との情報もありますし・・

しかし、この「ベ(ヴェ)ラヒギンズ」はエケベリアとの情報もあります。

ちなみに、「だるま秋麗」を作出したといわれる韓国と、そして中国では、片親である「ベ(ヴェ)ラヒギンズ」と「姫秋麗」をとても似ている、同じものとしているらしいです。

・・だったら、「秋麗」の“だるま版”ではなく、「姫秋麗」の“だるま版”といったほうがいいような気もしますが、「だるま姫秋麗」は別にいます。

しかも、「ベ(ヴェ)ラヒギンズ」は「ブロンズ姫」の別名との情報もあります。

 

そして「秋麗」。

「秀麗」とも書かれています。別名は「あきうらら」とか。

葉先はシュっと尖り気味で、葉っぱの厚みは薄めでやや長めです。

日本で交配されたとのことですが、交配の親種が定かではありません。

片親の「朧月」は情報として共通していますが、もう片親が、「セダム属 乙女心」なのか?「セダム属 八千代」なのか?

属名も、グラプトペタルム属なのか?グラプトセダム属なのか?

グラプトペタルム属として紹介しているところでは、学名が「Graptopetalum cv. ‘Shurei’」となっています。

グラプトセダム属として紹介しているところでは、学名が「Graptosedum ‘Francesco Baldi’」となっています。

 

この「秋麗」の小さい版のようなものが、「姫秋麗(Graptopetalum mendozae)」。

メデューサ」や「メンドーサ」ともいわれています。

グラプトペタルム属で、中央アメリカが自生地とされます。

茎立ちしやすく、横に広がって群生しながら増えていきます。

丈夫で育てやすくて初心者向けの種類のひとつ。

 

「姫秋麗」の葉っぱをぷくぷくと丸っこくしたかんじのものが「だるま姫秋麗」。

グラプトペタルム属だと思います。

「だるま姫秋麗」で検索しても、細かい情報がほとんど出てきません・・

 

ついでに、片親として出てくる「アメジスチヌム(Graptopetalum amethystinum)」。

グラプトペタルム属で、自生地はメキシコ。

別名「酔美人(すいびじん)」といわれています。

春秋型で、挿し芽や葉挿しで増やすことができます。

この「アメジスチヌム」は、呼び方がよく分かりません。

「アメジスティヌム」「アメジスティナム」「アメチスチヌム」「アメチスティヌム」「アメチスティナム」「アメティスチヌム」「アメティスティヌム」「アメティスティナム」と・・紹介されているところによって呼び方が違います。

多いのは「アメジスチヌム」か「アメチスチヌム」でした。

 

呼び方がよく分からないというと、属名「グラプトペタルム」なのか?「グラプトペタラム」なのか?・・どっちが正しいのでしょうか・・

 

 

さいごに

グラプト○○属の多肉植物はいくつか育てていますが、そのなかで、グラプトペタルム属「だるま秋麗」の小さい花芽が伸びてきました。

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この写真だと分かりづらいですが・・赤丸の3つの花芽が確認できました。

はじめて花を咲かせてくれそうなので、とても楽しみです。