多肉植物いやされ生活

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多肉植物コチレドン属『熊童子(くまどうじ)/熊童子錦(くまどうじにしき)』の基本情報や育て方

コチレドン属「熊童子(くまどうじ)」は、ぷっくりとした葉っぱの先端がギザギザで、全体的に産毛が生えているとっても可愛い多肉植物です。

名前にあるように、熊の手のような形をしています。

葉っぱの先端のギザギザが爪のように見え、秋が深まるとギザギザが赤茶色っぽく色づいてきます。

トゲトゲしているわけではないので触っても痛くなくふわふわで、ずっと触っていられる可愛さです。

 

別名には「熊の手」があります。英名でも「Bear’s Paw」といいます。

多肉植物の「アニマルシリーズ」ともいわれ、とても人気があります。

童子の斑入り(ふいり)種に、『熊童子錦(くまどうじにしき)』という種類がありますが、育てやすさからいうと、熊童子錦のほうが気を遣います。

斑入り種は2種、「白の斑入り(白斑)」と「黄色の斑入り(黄斑)」があります。

他の種類もそうですが、斑入り種のほうが、何かにつけてデリケートです。

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↑こちらが斑入り種の『熊童子錦 白斑』 

 

コチレドン属『熊童子』と『熊童子錦』の育て方などを紹介します。

 

[↻ 2023.08.01 記事更新]

 

コチレドン属「熊童子/熊童子錦」の基本情報 ~生長すると茎が木質化する~

ベンケイソウ科コチレドン属 熊童子(Cotyledon ladismithiensis)

ベンケイソウ科コチレドン属 熊童子錦(Cotyledon ladismithiensis f. variegata)

自生地:南アフリカ

タイプ:春秋型

 

春と秋が生育期で、夏は半休眠期、冬は休眠期です。

1年通して外管理でかまいませんが、真夏と真冬の管理は注意しましょう。

 

春秋は風通しのいい日当たりに置き、たっぷり日光浴させてあげます。

 

夏は半休眠期ですが、真夏以外は春秋と同じ管理です。

真夏のギラギラとした直射日光が長時間当たる場所だと、高温で葉っぱがポロポロと落ちてしまうことがあります。

落ち始めるとあっという間に無残な姿になってしまうことも・・

地獄絵図のようです・・

しかしこれは、病気というわけではなく、暑さによる生理現象です。

なので、長時間直射日光にさらされないところに移動するか、遮光シートなどを利用してみるといいでしょう。

葉っぱが落ちる原因はほかにもあり、乾燥しすぎてもポロポロします。

 

梅雨の長雨時期は長時間雨ざらしにならないようにします。

葉っぱや茎には全体的に産毛が生えていて、雨に濡れると乾きにくいため、高温と多湿で葉っぱが弱ってしまうことも。

産毛が薄くなることもあります。

 

冬は休眠期です。

3度を下回る日が続くようなら、ビニールやダンボールなどで簡易的な囲いを作ってあげるか、屋内に入れてあげるといいでしょう。

 

斑入り種の『熊童子錦』は、熊童子よりも温度変化などに敏感なので、気を遣ってあげてください。

 

多肉植物の置き場所について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の置き場所~ポイントは日当たり・風通し・温度~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

童子の育て方~植え替え・用土・水やり肥料・増やし方・病害虫~

童子の植え替え時期と方法は?

植え替えは2~3年に1回でもいいでしょう。

適期は春めいてくる3月から夏前までと、夏の終わりころから秋が深まる前くらいまで。

土が乾燥している状態がいいので、植え替えしようかなぁ~という数日前から水やりはストップしておきます。

 

株に対して大きすぎる鉢は水の管理が難しくなるので、同じ鉢かひと回り大きい鉢を用意します。

 

根鉢を3分の2くらいくずすときに古い根っこは取り除き、伸びすぎている根っこは清潔なハサミでカットし、その場合は切り口が乾くまで乾燥させます。

 

(1)鉢底石を入れる(鉢底穴が大きい鉢のときは鉢底ネットを置いてから)

(2)用土を鉢の3分の1くらいまで入れる

(3)株が鉢の真ん中にくるように、根っこが広がるように、植えつけていく

(4)根っこの間にしっかり土が入るように入れていく

   ※ピンセットや割り箸などで土をやさしく突きながらすると上手くいきます

(5)鉢を地面にトントン当てて土をなじませる

 

植え替え後は明るい日陰に置き、植え替えて2~3日経ってから、茶色い水が鉢底から流れ出なくなるくらいまで水やりします。

最初の水やりが終わって2週間くらい経ってから、今までの置き場所に戻し、今までの管理方法を続けましょう。

 

多肉植物の植え替えについて詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の植え替え ~適した時期と方法~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

童子に合うのはどんな用土?

水通り・水はけのいい土を使います。

市販の『サボテン・多肉植物の土』をメインに、赤玉土(小粒)や鹿沼土(細粒~小粒)を配合したものや、砂や軽石を混ぜてもいいでしょう。

多肉植物専用用土だけでもかまいません。

 

多肉植物の土について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の基本的な育て方~合う土、合う鉢、便利用具~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

童子の水やりと肥料はどうすればいいの?

春と秋は、土の表面が乾いて2~3日経ってから鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりあげます。

肥料は、お持ちの液体肥料のパッケージに記載されている希釈率よりも薄めたものを、2週間に1回程度与えます。

 

夏の間は半休眠期なので、水やり回数は春秋より控えめに、土の表面が乾いて1週間くらい経ってからあげます。

あげるときは、鉢底から水が流れ出るくらいあげましょう。

この時期に中途半端にあげると、暑さと乾燥しすぎのダブルパンチで葉っぱを落とすことがあります。

鉢底から水が流れ出るくらいあげることによって、土の中にたまった老廃物や雑菌を洗い流す効果もあり、土の中の風通しがよくなります。

夏の水やりは、気温が落ち着いてくる夕方以降にあげることで、土の中が蒸れにくくなります。

肥料は与えなくてもかまいません。

梅雨の時期と真夏は、特に、土の状態を確認しながらあげます。

 

冬は休眠期になるので、水やりは控えめにします。

月に1回程度、水の量も控えめにあげましょう。

冬の水やりは、晴れた日の午前中から日中の暖かいときにかけてあげます。

肥料は一切与えなくてかまいません。

 

どの季節もですが、特に夏と冬は、鉢の中の土が完全に乾いていることを確認してから水やりするようにしましょう。

 

多肉植物の水やりと肥料について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の水やりと肥料の与え方 - 多肉植物いやされ生活

 

 

童子を増やすにはどうすればいい?葉挿しもできます!

「挿し木・挿し芽」か「葉挿し」で増やすことができます。

適期は春と秋。

 

「挿し木・挿し芽」をする場合は、伸びてきた茎や脇芽を清潔なハサミで切り取り、風通しのよい明るい日陰で切り口を乾燥させてから新しい土に植えつけます。

土に挿す1~1.5センチくらいのところに葉っぱがついているようなら、丁寧にもぎ取って葉挿しに使います。

2~3週間経ってから水やりをします。

水やりを開始してから、日当たりと風通しのよい場所に置いてあげましょう。

 

童子の「葉挿し」は成功率が低いといわれています。

しかし、出来ないわけではありません。私は何度も成功しています。

他の種類の葉挿しとは少しやり方が違います。

他の種類は、土の上に葉っぱを置くだけで根っこがニョキニョキ出てきてくれますが(空中発根的なかんじ)、熊童子の場合は、葉っぱの付け根を土に挿します(挿し芽のように)。

ここが違う!

無理に挿し込むと付け根が傷んでしまうので、割り箸や竹串やピンセットなどで挿し口をあけてから葉挿ししましょう。

生育期以外でも、のいてしまった葉っぱがあれば土に挿しておきます。

置き場所は、風通しのよい明るい日陰がいいです。

葉っぱの付け根部分がないと根っこや新芽は出てきてくれません。

新芽が出てくると根っこも伸びている証拠なので、水差しなどで付け根あたりに水やりしましょう。

 

ほかの種類の葉挿しに比べて、発根時間はかかるように思います。

忘れかけたころに「あれ?何か出てきた」ってかんじです。

気長にのんびり待ってあげてください。

 

多肉植物の増やし方について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の増やし方~株分け・挿し木芽・葉挿し・胴切り~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

童子がかかりやすい病気や害虫は?

水のあげすぎなどで根腐れになることがあるようです。

害虫はつきにくいですが、葉っぱがなんとなくベタついていると思ったときは、ワタムシやコナカイガラムシがついている可能性があります。

葉っぱの付け根あたりをよく観察してみましょう。

小さくて白い何かがあれば害虫の可能性大なので、ピンセットやつまようじなどで取り除きましょう。

 

多肉植物の病害虫について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物にやってくる害虫と、かかりやすい病気 ~駆除と対処の方法~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

 

さいごに

コチレドン属『熊童子』と『熊童子錦』は、何といっても見た目が可愛い。

ふわふわでぷっくりした手形。

爪のようなギザギザがまた可愛い。

 

大きく育つと花を咲かせ、オレンジ色が多いですが、ピンク色や黄色、赤っぽい色の花を咲かせる種類もあります。

私の熊童子は、一番多いといわれるオレンジ色の花です。

 

 

私の熊童子

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上から見た熊童子。風通しはバッチリです。

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私の熊童子錦(白斑)

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