多肉植物いやされ生活

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毛が生えてくる多肉植物『神想曲(しんそうきょく)』の基本情報や育て方

多肉植物アドロミスクス属の「神想曲(しんそうきょく)」は、肉厚の葉っぱがヘラのような形をしていて、葉先はフリルのように波打っています。

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葉っぱごとにフリル差があって、フリフリしているものもいれば、真っ直ぐなものもいます。

割合的にはフリフリのコが多い。

葉っぱの質感も独特です。

 

「神想曲」は生長するにつれて、毛の生えた茶色の茎が株元から伸びていきます。

茎・・というよりは、幹と言ったほうが合っている気がします。

私、このもじゃもじゃは、ずっと根っこだと思っていました。

“毛”だと知って、ちょっと衝撃。

 

「神想曲」もそうですが、アドロミスクス属の多肉植物は、独創的で変わった見た目の植物が好きな人にはおすすめです。

 

[↻ 2023.07.28 記事更新]

 

アドロミスクス属「神想曲(しんそうきょく)」の基本情報 ~暑さ寒さにわりと強い~

ベンケイソウ科アドロミスクス属 神想曲(Adromischus poellnitzianus)

自生地:南アフリカ

タイプ:春秋型(冬型に近い)

 

秋から春にかけてが生育期で、夏と真冬が休眠期です。

1年通して外管理でかまいませんが、梅雨時期と夏の管理には注意しましょう。

 

秋から春にかけては風通しのいい日当たりに置き、たっぷり日光浴させてあげます。

 

梅雨の長雨時期は長期間雨ざらしにならないようにします。

毛が生えている株元が、高温多湿で蒸れて弱ってしまうことがあります。

真夏のギラギラとした直射日光が長時間当たる場所だと、葉焼けを起こしてしまうことがあります。

長時間直射日光にさらされないところに移動させるか、遮光シートなどを利用してみるといいでしょう。

 

真冬は、霜や雪がかかったままになって、葉っぱが凍結してしまうとダメになることもあります。

ビニールやダンボールなどで簡易的な囲いを作ってあげるか、屋内に入れてあげるといいでしょう。

 

多肉植物の置き場所について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の置き場所~ポイントは日当たり・風通し・温度~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

神想曲の育て方~植え替え・用土・水やり肥料・増やし方・病害虫~

神想曲の植え替え時期と方法は?

植え替えは2~3年に1回。

適期は秋。春先でもかまいません。

土が乾燥している状態がいいので、植え替えする数日前から水やりはストップしておきます。

同じ鉢かひと回り大きい鉢を用意します。

 

根鉢を3分の2くらいくずすときに古い根っこは取り除き、伸びすぎている根っこは清潔なハサミで切り取り、その場合は切り口が乾くまで乾燥させます。

 

(1)鉢底石を入れる(鉢底穴が大きい鉢のときは鉢底ネットを置いてから)

(2)用土を鉢の3分の1くらいまで入れる

(3)株が鉢の真ん中にくるように、根っこが広がるように、植えつけていく

(4)根っこの間にしっかり土が入るように入れていく

   ※ピンセットや割り箸などで土をやさしく突きながらすると上手くいきます

(5)鉢を地面にトントン当てて土をなじませる

 

植え替え後は明るい日陰に置き、植え替えて2~3日経ってから、茶色い水が鉢底から流れ出なくなるくらいまで水やりします。

最初の水やりが終わって1週間くらい経ってから、今までの置き場所に戻し、今までの管理方法を続けましょう。

 

多肉植物の植え替えについて詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の植え替え ~適した時期と方法~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

神想曲に合うのはどんな用土?

乾燥を好みますので、水通り・水はけのいい土を使います。

市販の『サボテン・多肉植物の土』をメインに、赤玉土(小粒)や鹿沼土(細粒~小粒)を配合したものや、砂や軽石を混ぜてもいいでしょう。

多肉植物専用用土だけでもかまいません。

 

多肉植物の土について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の基本的な育て方~合う土、合う鉢、便利用具~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

神想曲の水やりと肥料はどうすればいいの?

春と秋は、土の表面が乾いて2~3日経ってから鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりあげます。

鉢底から水が流れ出るくらいあげることによって、土の中にたまった老廃物や雑菌を洗い流す効果もあり、土の中の風通しがよくなります。

肥料は、お持ちの液体肥料のパッケージに記載されている希釈率よりも薄めたものを、2週間に1回程度与えます。

 

梅雨時期と夏は控えめに、月に1~2回程度、水の量も控えめにあげます。

鉢の中の土が完全に乾いていることを確認してからあげましょう。

夏の水やりは、気温が落ち着いてくる夕方以降にあげることで、土の中が蒸れにくくなります。

肥料は一切与えなくてかまいません。

梅雨時期と真夏は、特に、土の状態を確認しながらあげます。

 

冬の水やりも控えめに、鉢の中の土が完全に乾いていることを確認してからあげます。

月に1~2回程度、水の量も控えめにあげましょう。

冬の水やりは、晴れた日の午前中から日中の暖かいときにかけてあげます。

肥料は一切与えなくてかまいません。

 

多肉植物の水やりと肥料について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の水やりと肥料の与え方 - 多肉植物いやされ生活

 

 

神想曲を増やすにはどうすればいい?

「葉挿し」で増やすのが一般的です。

適期は秋。春先でもかまいません。

 

「葉挿し」は、葉っぱを土の上に置いておくだけです。

葉っぱの付け根部分が、土に当たるように置くといいです。

 

アドロミスクス属は、葉っぱがポロポロ取れやすい・・といわれていますが、「神想曲」の葉っぱは、そう簡単には取れません。

多少手が当たっても無表情のままです。変わりありません。

つまんでみても、ポロっと取れることはありませんでした。丈夫です。

なので、葉挿しはまだしたことがありません。

 

多肉植物の増やし方について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物の増やし方~株分け・挿し木芽・葉挿し・胴切り~ - 多肉植物いやされ生活

 

 

神想曲がかかりやすい病気や害虫は?

水のあげすぎなどで根腐れになったり、高温多湿による蒸れに気をつけます。

害虫はつきにくいです。

 

多肉植物の病害虫について詳しくはこちらも参考にしてみてください ↓

多肉植物にやってくる害虫と、かかりやすい病気!駆除と対処の方法 - 多肉植物いやされ生活

 

 

 

アドロミスクス属「神想曲(しんそうきょく)」の学名とややこしい多肉あるある

アドロミスクス属「神想曲」の学名は、「Adromischus poellnitzianus(アドロミスクス ポエルニツィアヌス)」です。

 

ですが、調べれば調べるほど、『???』と頭がこんがらがってくるようなことに・・

多肉あるあるの一種です。

書けば書くほどにややこしくなると思いますが、書いておきます。

 

まず、「アドロミスクス 神想曲」で検索すると、「Adromischus cristatus」で出てくるサイトがいくつかあります。

そして、「cristatus」を「クリステイタス」と読んでいる場合と、「クリスタータ」や「クリスタータス」と読んでいる場合があります。

「Adromischus cristatus」で検索すると、「神想曲」も出てきますが、「神想曲」と姿形がよく似ていますが葉先のフリフリが細かく色に少し赤みがかった「永楽」という種類も出てきます。

 

また、「Adromischus cristatus v. clavifolius」という「cristatus」の変種、「クラビフォリウス(インディアンクラブ)」と「神想曲」を同じとしている場合もありますが、毛がもじゃもじゃしているところは同じですが、葉っぱの形が違いますので、これは別種だと思います。

同じく「cristatus」の変種、「Adromischus cristatus v. schoenlandii ’truncatd form’(ショーンランディ ’トルンケイテッド’)」も、毛がモジャモジャでよく似てはいますが、葉っぱが肉厚で形も少し違います。

 

「神想曲」とよく似た種類で「ポリティアヌス(Adromischus pollitianus)」もあります。

ぱっと見はそっくりですが、「ポリティアヌス」のほうは葉先のフリフリがほぼなく、矢のような形です。

 

ぱっと見がよく似た「フェスティブス(※表記は分かりません)」という種類もあり、こちらは葉色が白っぽいものになります。

 

どれも、もじゃもじゃの毛が生えていますが、葉っぱの形や色が違っています。

ややこしい多肉あるある・・

 

 

さいごに

生長スピードは遅いほうです。

見た目にほとんど変化がありませんので、変化を楽しみたい人には物足りないかもしれません。

 

6月に入ったころ、はじめて花芽を伸ばしてくれました。

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ベルのような形をした白っぽい花が咲くようなので、とっても楽しみです。

ちなみに、株の真ん中あたりにチラっと見えている茶色いものが、もじゃもじゃの毛です。

 

アドロミスクス属の多肉植物は、好き嫌いが分かれる属種だと思います。

なぜなら、個性的な形や色、模様をした種類が多いから。

バラエティーあふれる見た目を、キモかわいい魅力だと受け取れるかどうか。

私は絶対にお迎えしたくない、という見た目のものもあります・・

なかには、コロンコロンしたラグビーボール型の葉っぱをもつ「緑の卵(Adromischus mammillaris)」という種類の、かわいいコもいます。